次世代インターネットに向けたLISPルータ集約方法の一検討

摘要

現在，企業ネットワークなどにおいて，耐障害性の向上，回線負荷の軽減などを目的にマルチホームが利用されているが，BGP（Border Gateway Protocol）における経路集約を阻害し，経路爆発と呼ばれる問題を引き起こしている．IPアドレスの役割をマルチホーム·サイトのノードが使用するIDとインターネット·ルータがルーティングに使用するLocatorに分離し，マルチホーム·サイトの専用ルータ（LISPルータ）が両者のマッピングを取ることで，インターネットにおける経路情報集約を可能とするLISP（Locator/ID Separation Protocol）の標準化がIETFで進hでいる．しかしながら，現状のLISPでは異なるマルチホーム·サイト間でLISPルータを共有することが出来ず，次世代インターネットへの適用にはスケーラビリティの問題がある．本稿では，LISPルータ共有のために必要なセキュリティ上の課題を示しそれらの解決案を提案する．