高圧CVケーブル端末部のトラッキング現象

摘要

高圧CVケーブル端末処理部は，端末処理材によりストレスコーンを設けてケーブルの遮へい銅テープ端部における端末処理を施している．ケーブル端子からストレスコーンの接地部位に至る表面は，長年の使用による汚損と湿気の影響を受けて部分放電の発生からトラッキングを生じて，ストレスコーン部の絶縁低下をきたし，ついには停電故障や端末処理材の焼損に至る場合もある．本稿では，ケーブル端末処理材に生じたトラッキングを発見して，故障の未然防止に資した事例を紹介するとともに，トラッキング発生の防止策などを記述する．