気泡除去装置の活用事例--液体中気泡除去装置「クイックトロン」

摘要

泡は液体中に気体が分散した状態の「気泡：bubble」と，それが多数集合した状態の「泡沫（まつ）：foam」とに区別される。 気泡にしても泡沫にしても，工業的には厄介者扱いされるケースが多い。 たとえば，潤滑油やポリマー含有液，界面活性剤等を含有している液体を取り扱う業界においては，気泡や泡沫は液体の計量誤差を招いたり，フイルム等のコーティング製品では品質の不均一性の原因になり得る。 また,われわれにとって，なじみの深い潤滑油に目を転じてみると，気泡混入によって摺勤（しゅうどう）部に異常摩耗が生じたり，ポンプで異音が発生したりすることがある。 油圧作動装置においては，気泡の圧縮による油圧作動効率の低下および作動の不安定性を招くなど，気泡は種々の弊害を生じさせる原因となり得る。