光触媒コーティング材「フレッセラP」

摘要

表面にコーティングするだけで,きれいな状態を維持することができるという,光触媒コーティング材や建材が，現在多種多様に出回っている。 光触媒は光が当たることで，その表面を雨水などで自動的に洗浄する,セルフクリーニング作用を発現するが，その作用の一つが有機物分解作用であるため,耐久性の高いコーティング材と組み合わせなければ,コーティング膜の耐久性が著しく損なわれる。 この分解作用は酸化分解であるため，構成する膜成分が無機物であれば分解されない。 当社では,表面の不燃性·高耐久性を目的として，無機コーティング材の開発に古くから着手しており，約20年前から,外装建材や照明器具などに応用してきた。本稿では，光触媒コーティングのバインダーとなる無機コーティングの技術内容と，光触媒コーティングとしての材料設計について報告する。