人工軽量骨材コンクリート造建物の耐久性調査

摘要

平成7年、阪神淡路大震災では鉄筋コンクリート造構造物に大きな被害がでました。 また、日本の社会全体をみると構造物を新しく建設する時代から、維持·保全するという時代へと変化しています。このようなことを背景にして、コングノート構造物の耐久性への関心が急速に高まっており、実構造物における耐久性調査が多く行われています。これらの調査事例はいずれも普通コンクリートを対象としたもので、人工軽量骨材コンクリートを使用した構造物に関しては、人工軽量骨材協会が設立されたのが昭和41年、日本セメント㈱（現 太平洋セメント㈱）が協会に参加したのが昭和42年であることからもわかるように、人工軽量骨材の歴史が浅いこと、また、普通コンクリートと比較すると物件数が少ないこと等から、ほとhど調査報告のないのが実情です。 しかしながら、独立行政法人建築研究所から「長期間屋外暴露された人工軽量骨材コンクリートの諸性状」が報告される等、人工軽量骨材コンクリートの中長期的な耐久性に関する調査も実施され始めています。