ハンディターミナルの読み取り音検出システムの改良

摘要

本稿では，WMSから独立してピッキング時刻を取得できる，ハンディターミナルの読み取り音検出システムの改良を行っている．まず，周波数成分の区分化処理と誤検出削減処理を従来手法に導入している．前者は周波数スぺクトルを複数に区分化し，区分ごとに相関係数を算出する．後者は周波数スぺクトルの最大値に着目し，しきい値による判定を行う．次に性能評価を行い，従来と比べ精度が約30%向上することを示している．さらに，スマートウォッチを着用する手でハンディを持つ場合と，そうでない場合の性能の違いについて検討し，性能の差は大きくないことを確認している．さらに，被験者による性能の違いを検討し，精度が感度よりばらつきが大きいことを確認している．以上より，これらの改良の有効性を明らかにしている．