被災地における薬剤師の医療支援および感染対策活動

摘要

2011年3月11日，歴史的に例をみないマグニチュード9.0の巨大地震と大津波によって，東北の沿岸部は壊滅的な打撃を受けた。震災から3力月，岩手県の被害状況は，死者が4,532人，行方不明者が2.787人.家屋倒壊数が23,889棟と，甚大な被害をもたらした。また，東日本大震災の各地域全体の死者.行方不明者は2万人を超え，阪神淡路大震災の規模の約6,000人を大きく上回つている。このような状況のなか，幸いにも岩手県の内陸にある盛岡市に位置する岩手医科大学附属病院(以下，当院） では建物および人的被害が少なかつた。