気をつけたいインフューザーポンプの残液

摘要

大腸がhの治療成績はmFOLFOX6, FOLFIRI,sLV5-FU2の登場により飛躍的に向上した。最近ではアバステン,アービタックスを加えたレジメンも繁用され,関連レジメンの治療における重要性はさらに大きくなっている。これらレジメンの柱は5-FUの急速静注と持続静注の組み合わせであり,インフユーザーポンプが在宅での持続静注を可能にした。しかし,インフユーザーポンプはもともと少量持続注入を目的として設計された医療器具であり,特に終了時間を設定しない持続硬膜外注入などではまったく問題にならないが,患者自身が注入終了を決める大腸がh化学療法では,合成樹脂性バルーンの収縮によって生ずる内圧を利用した注入システムの持つ注入時間精度の限界が,ときに患者の不安要因となる.