LESに基づいたRIAM-COMPACT CFDモデルの紹介－風車の安全運転に資する数値風況診断技術の確立へ向けて

摘要

風況面に関しては，著者が開発を進めている純国産の数値風況診断技術「実地形版RIAM-COMPACT（リアム·コンパクト）ソフトウエア」を個々のサイトに適用すれば，地形乱流の影響が視覚的にかつ定量的に明らかになる．得られた結果を活かし，「風力事業者」，「風車メーカー」，（可能ならば）「大学等の研究機関」による協議を行うことで，苦戦が続く風車も息を吹き返すことが可能であると考える．著者自身，ウインドファームの運転開始後に問題が生じた際，「風力事業者」と「風車メーカー」の「温度差」を感じるケースが非常に多い（特に，風車メーカーの保証期間が切れた後）．15年～20年の風車寿命を全うするためには，共通的な問題認識の下，上記関係者による継続的な協議は是非とも必要である．