低温冷却超短パルスYbファイバーレーザーの開発

摘要

今回我々は中心波長1030nmにおいてパルス幅30fs，3nJ，20MHzの超短パルスファイバー発振器の開発を試みた．最初にCW発振試験を行い，液体窒素を用いて温度を調整し，発振帯域を調べた．その結果，室温において1050nm中心であった利得帯域が，低温になるにしたがって短波長側にシフトすることを確認し，中心波長1030nmでコントロールできることを見出した．次に，超短パルス発振器を構成しYDFを液体窒素に浸して冷却した状態で初めてモードロック動作を確認した．発振帯域は1000～1050nmと広帯域であり，最も利得が高かったのは1010nm付近であった．