絶縁油中PCBの前処理方法に関する検討

摘要

これらのことから，今後，絶縁油中PCB分析について，さらなる需要の増加が予想される。一方，絶縁油中PCBの測定方法として使用されている分析方法は，絶縁油中ポリ塩化ビフェニルの分析規定（JEAC 1201-1991）や特別管理一般廃棄物及び特別管理産業廃棄物に係る基準の検定方法（厚生省告示192号別表第2，以下，公定法とする）などが既知である。しかし，これらの方法は，絶縁油との分離不足，精製不足による妨害成分の出現，前処理操作の煩雑さなどが懸念される。そこで，筆者らは，公定法レベルの高精度定量法ながら，より簡便であり作業従事者による精製度の差が比較的小さくなたはSuperclean Sulfoxide（SUPELCO製，以下，SPC-Sとする）を使用した前処理方法（Fig.1）の検討を行い，若干の知見を得たので報告する。る様な前処理方法の確立を試みた。その結果，Gel Permeation Chromatography（以下，GPCとする）ま