近年,電子部品や素材分野における著しい小型化,高集積化,高密度化に伴い,微小三次元計測装置もより高精度,高分解能なものが要求されている.従来から複雑な微細構造の精密測定には,光学顕微鏡,走査型電子顕微鏡(SEM: Scanning Electron Microscope)や接触式粗さ計などが用いられてきた.SEMは多くの場合,標本に前処理を必要とし,試料の大きさに制限があったり,真空下でないと観察できない等の制約がある.接触式粗さ計では,試料表面に傷をつけたり,プローブが入り込めない微小凹部の情報が得られない等の制約がある.このため非接触かつ大気中で簡単に試料の表面形状を三次元計測できる測定機として,走査型共焦点レーザ顕微鏡が注目されている.そこで工業用途の走査型共焦点レーザ顕微鏡の原理およびその応用について解説する.
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