西南暖地における2倍体食用カンナの生育および収量性に及ぼす栽植密度の影響

摘要

食用カンナは中南米原産で，温帯から熱帯地方に分布し，食用，薬用，飼 料用，アルコール原料等として利用されている.高い生産力を持ち，栽培管 理が容易であることから，今後，わが国での多用途資源作物として休耕田等 への導入が期待される.本研究は，食用カンナ導入にあたって必要となる栽培技術の中で栽植密度に着目し，生育および収量性に及ぼす影響について2 倍体食用カンナを用いて検討した.【材料および方法】台湾産赤系統（2倍体） を供試し，畦間をlm,株間を0.5m (2株/m~2，以下0.5m区），0.8m (1.25 株/m~2,同0.8m区）および1.1m (0.91株/m~2，同1.1m区）とした3処理区 を設け，各処理区2反復で実験を行った.南国市の農家圃場において，a当 たりバーク堆肥400kg,苦土石灰15kg， N1.5kg, P_20_51.3kg, K_201.3kgを 施肥し，2007年5月19日に約100gとした種ィモを植付けた.第2葉の展 開後，10日毎に生育調査を行うとともに，7月カら11月の間に約1ヶ月毎 に4回サンプリングし，葉面積，部位別生重および乾物重を測定した.12月 に最終の収量調査として，地上部および根茎の生重，乾物重を測定した.根 茎の乾物材料について，糖および澱粉含量を分析した.