収穫後の近赤外光照射が数種葉菜類の蒸散，気孔開度および外観品質に及ぼす影響

摘要

収穫後の短時間近赤外光照射（中心波長850 nm 100 nmol-m"2 - s"1,5分間）が3種の葉菜の重量減少i 気孔開度および外観品質に及ぼす影響を調査した.リ一： レタス，ホウレンソゥ，コマツナに貯蔵前1回または毎日, 近赤外光を5分間照射し，ポリ袋密封包装または有孔ポリ 袋包装を行い，10°C暗所に保存した.いずれの葉菜でも ポリ袋密封包装と有孔ポリ袋包装にかかわらず，貯蔵3 E 後の近赤外光照射区の重量減少率と気孔開度は無照射区と 比較して小さくなり，照射区では外観品質も優れた.そび-効果は近赤外光1回照射区より毎日照射区の方が大きく力 る傾向を示した.有孔ポリ袋に包hだ葉菜類を10°C下て 暗所および明所に保存し，近赤外光照射の効果を経時的に 調べたところ，いずれの条件でも近赤外光照射による蒸ti 抑制，外観品質保持効果が確認された.その効果は1回厢 射よりも毎日照射区で優れ，特に，ホウレンソゥでそのg 果が大きかつた.本研究の結果は収穫後の短期間近赤外光 照射は流通中の葉菜類の付加的な品質保持技術として応用 できる可能性を示すものである.