ごみ処理施設の官民連携事業における契約·法律上の問題点

摘要

1999年の「民間資金等の活用による公共施設等の整備等の促進に関する法律」（いわゆるPFI法）の施行以後．ごみ処理施設の整備および維持管理·運営については，PFI法に基づくものを中心に数多くの官民連携事業が実施され，さまざまなスキームが採用されている。また，東日本大震災をはじめとした，具体的なリスク事象の発生とその対処を通じて，法務·契約上の論点の整理や議論が蓄積されている。筆者はこれまで公共側，民間事業者側，金融機関側を代理し，各種方式のごみ処理施設PFI事業および長期包括業務委託等の事業について，アドバイザーを務めてきたが，その経験から，PFI事業を中心としたごみ処理施設の官民連携事業について，契約上の問題点および法律上の主要な問題点を整理しでみたい。