RE123溶融凝固バルクの高臨界電流特性化に対する微量置換効果

摘要

REBa2Cu30_γ（RE123；RE＝希土類元素）は低い電気的·磁気的異方性に由来してT_c付近の高温、また高磁場下においても高いピンニング特性を保つ高温超伝導体である。このため安価な液体窒素を冷媒とした通電応用、強磁場応用に向けて大きな期待と関心が寄せられ、精力的な研究開発が進められてきた。 高温超伝導体には宿命的にコヒーレンス長が短いという特徴があるが、これによる粒間の弱結合がムを低下させる問題は各種の配向技術によって解決jされてきた。 なかでも種結晶から二軸配向させたRE123溶融凝固バルクについては、強磁場が捕捉可能であることから永久磁石や各種電磁石に代わるバルク磁石として、その運転温度の高さ、消費電力の低さ、高い磁気勾配、加えて作製プロセスの容易さが大きな魅力となり、磁気分離システム、磁気誘導型薬物搬送システム（MDDS）、船舶用小型モーター等への応用に向けて研究が活発に進められている。