コンカレント同期合成でモデル化された離散事象システムの可観測性解析

摘要

本論文ではコンカレント同期合成でモデル化された離散事象システムのスーパバイザ制御について考察する．対象システムと制御仕様がともにコンカレント同期合成でモデル化される場合，与えられた制御仕様に対して，事象の部分観測のもとでスーパバイザが存在するための必要十分条件は，その制御仕様が可制御可観測となることである．そこで，すべてのサブシステムの制御仕様が可制御可観測となるとき全体システムの制御仕様が可観測となることを示す．さらに，全体システムの制御仕様が可観測のとき，すべてのサブシステムの制御仕様が可観測となる十分条件を示す．