多樣化する水素の固形化技術

摘要

「水素の固形化」という表現は1974年に当時の通碇省の主導で始まった新エネルギー開発プロジェクト，通称「サンシャイン計画」で用いられており，気体でも液体でもなく固体として水素を貯蔵·輸送するという思いが込められている．1970年代に水素の固形化材料といえば，それは水素吸蔵合金を意味するものであったが，1997年にDillonらが単層か一ボンナノチューブの水素容量を5～10wt．％と見積ったあたりを契機として，多様な水素間形化材料が研究されるようになった．