木質耐火構造の開発

摘要

2000年に建築基準法が性能規定化され，木質構造であっても十分な耐火性能が確保されれば，耐火構造として認定されることが可能となった。本構造は，スギのラミナ（ひき板）にCO_2レーザによるインサイジングを施してから難燃薬剤を注入した難燃処理層(燃え止まり層)で無処理のコア部(荷重負担部分)を囲い，さらにその外側を無処理の表層仕上げとした耐火集成材である。この耐火集成材の柱及び梁について，1時間の耐火性能評価試験に合格し，1時間耐火構造の大臣認定を申請中である。また，ホルムアルデヒド放散量試験を実施し，F☆ ☆ ☆ ☆ (最高等級)の判定基準を満足していることも確認した。