第116回触媒討論会参加報告

摘要

（一社）触媒学会は1958年7月に触媒懇談会（会長：堀内寿郎）として発足した伝統のある学会である。堀内寿郎ほ水素電極反応、エチレンの水素添加、化学量数概念などについて重要な研究を行い、結果として化学反応速度論、触媒化学研究方法の確立に大きく貢献した。即ち、化学反応をエネルギー的見地から考察する場合に、しばしばLFER（Liner Free－Energy Relations）なる概念が使用されるが、その根底には暗黙のうちにいつも活性化エネルギーとその反応熱は、線形関係にあるという堀内－Polanyiの経験則が存在する。1940年、化学反応速度論の理論及び実験的研究の功績が認められて、湯川秀樹らと共に第30回恩賜賞を受賞している。