フローティングダイ法によるカップ形状アルミナ焼結体の密度と寸法精度の向上

摘要

本報は，アルミナ顆粒に潤滑剤として流動パラフィンを添加·混合した流動成形の効果に加えて，成形時にダイの下部にバネを入れたフローティングダイ法によりカップ形状の成形した．成形は流動パラフィン添加量，成形圧およびバネ定数を変化させて行った．フローティングダイ法の特長は，成形過程において下パンチの進入があり，成形体内部で低密度になり易いカップ壁部先端を下パンチが加圧することにより，カップ壁部先端の密度が高くなることが期待できる．成形体を脱バインダ後に焼結し，焼結体は全体密度および外径寸法の測定を評価し，高密度かつ寸法精度の高いアルミナ焼結体を作成することを目的とした．