NAS電池用Al円筒容器内面への高Cr-Fe合金プラズマ溶射材料の最適化研究と皮膜の性状および耐硫化腐食性

摘要

電力貯蔵用NAS電池のAl円筒容器内面へのプラズマ溶射用成膜材料として選択した高Cr-Fe合金粉末の溶射最適化研究の一環として，粉末形状の変化と粉末供給量および粉末付着量の関係を調べ，また最適粉末形状を用いて形成された溶射皮膜の性状と長期運転後の皮膜の耐硫化腐食性を調査し，次の結果を得た。 粉砕法によって作製された粉末の形状は，粉末供給量と粉末付着量に大きく影響する。 供給量は粉末が片状から粒状になるにつれ流動性が向上して増加し，高い成膜速度と均等な膜厚の形成に寄与することが分った。 溶射施工の多量生産において，粉末がより安定して送給される粉末形状は粒状粉であり，その主たる物性値が，見掛密度：3.0g/cm~3以上，流動度：30s/50g以下であることが確認された。