内部照射方式を用いた化学プロセス用超音波反応装置の開発と実用化

摘要

90年代にスケールアップしたバッチ式超音波反応器が提案された（図1）。 この超音波反応器は，複数の超音波振動子が反応容器の底部および側面に配置され，これらの超音波振動子は反応容器の底部および側面に接着され，または溶接によって，底部および側面に一体化されている。また，振動子の給電部はキャップによって密閉された容器内に設置されている。 この超音波反応装置の可能な最大音響出力は，設けられる超音波振動子の数により決まる。 しかし，この超音波化学反応器は，以下の欠点がある。①超音波振動子の配置により反応容器の構成が複雑になり，製造が困難で，かつコストが高い。 ②振動子の端面から超音波照射するため，照射面積が限られ，反応容器内に均一な照射ができない。当社は，超音波化学（ソノケミストリー：Sonochemistry）の研究および工業化の要求に応じるため，高効率な超音波照射方法を用いたバッチ式超音波反応装置SRシリーズ，および流通管式超音波反応装置SRTシリーズ（特許出願中）を開発した。