高機能化が進む有機材料：フロー式粒子像分析装置「FPIA-3000」の概要および暗視野光学システムを用いた低コントラスト粒子の高速撮像技術

摘要

化粧品や医薬品など粉粒体を取り扱うさまざまな分野において，製品の品質を向上させるために粉粒体の大きさや形状を制御することが重要な課題となっている。 例えば，化粧品用顔料として使用されるマイカの形状制御は，平滑性や光沢をコントロールするために重要である。 マイカ以外にもエマルジョンやポリマーなど，評価対象となる粒子には，液中に分散させた時に粒子－液間のコントラストが低い粒子が存在する。 従来，このような粒子の形状評価は，染色などの前処理によって液とのコントラストを大きくしてから顕微鏡で評価される。または，暗視野光学系を使用した顕微鏡によって評価されている。しかし，これらの方法では，数多くの粒子を評価するためには長時間が必要である。 本報告では，昨年オルガテクノ大賞2005において製造·設計部門賞を受賞した高速·全自動で粒子の形状·大きさ·個数を簡便に評価できるフロー式粒子像分析装置FPIA-3000（当社製）を用いた粒子－液間のコントラストが低い粒子の測定技術について説明する。