プラント設備保全の基礎知識と変遷

摘要

設備保全は生産技術の中核であるが，相変わらず補助的な仕事と勘違いされていることが多い。 しかし，設備故障の内容について考えてみると，設計不備，施工不良，運転条件の逸脱，経年劣化といった，対応手段がまったく異なる内容を包含しており，設備保全技術が総合的かつ多様なものであることが指摘できる。 とりわけ，既存の設備をなるべく長期間使用したいという最近のニーズから，設備の安全性と信頼性を確保すると同時に，経済性の向上を実現するため，設備保全の果たすべき役割は増大している。