錠剤機における最新の封じ込め運用技術－菊水Containmentアイソレータデザイン

摘要

高活性医薬を取り扱う工程を構築する上で，産業衛生的な観点から考えると，オペレータへのエアラインマスク，スペーススーツ等，保護具の装備は最終的な処置であり，まずは装置的な封じ込め対策が万全に行われるべきであることは言うまでもない。特に多種多様の製剤への対応を迫られる研究·治験設備については，導入時において製剤のADE（1日許容摂取量）が確定していないこともあり，ユーザーの封じ込め機器に対する仕様要求は高レベルである。製剤のADE未決定のためOEL（許容暴露限界）＜0.1μg/m~3で対応しなければならないことが多くなってきた。これらの封じ込めは，錠剤機を密閉化し，弱陰圧下において運営するグローブBOX的な構造や制御では対応できない事例もある。本稿では，アイソレータによる打錠機（写真1）の高度封じ込め対策の実践例を紹介する。