省エネ鳥瞰図－究極のエネルギー利用を目指して：第1回「エネルギーチェーン」とは

摘要

「エネルギーチェーン(Energy Chain)」という言葉は，英語圏では漠然とエネルギーの流通全体といった意味で使われている。 わが国では燃料流通系を意味することもあるが，用例は少ない。 エネルギー便益の享受者が求めるものは最終エネルギー負荷であるから，これとエネルギー資源（一次エネルギー）とを結ぶ「さまざまな経路」をエネルギーチェーンと定義しよう。 すなわち最終エネルギー便益に供する一次エネルギー消費最少を目指すのが真の省エネである。 あるいはCO{sub}2隔離量を統計把握した上で一次エネルギー消費時に発生するCO{sub}2量を削減することが狙いである。 決して，流通するエネルギー·燃料がCO{sub}2フリーならばよいというものではない。 このようなエネルギーチェーンは図－1のように描くことができる。