UHF等RFIDを用いた重要書類管理システム向けアンテナ技術

摘要

オフィスでの書類単位の管理と棚卸し作業が効率化できるRFID（Radio Frequency Identification）を用いた重要書類管理システムが提案されている。その中でUHF（Ultra High Frequency）帯RFIDは，複数のタグを一括して読み取れるなどの特長があるが，13.56MHz帯RFIDと比べて通信距離が長く，電波の反射や回折などにより，想定した範囲外のタグを読み取ってしまったり，複数のR／W（リータ／ライタ）間に干渉が生じたりするなどの問題がある。また，オフィスで一般的な金属製書棚では，金属壁面近傍で電波が打ち消し合うため，壁面から約3cm以内に置かれたタグを読み取れないという問題があった。そこで東芝は，これらの問題を解決するため，不要放射を低減できる近傍界結合型R／Wアンテナと，金属棚での読取り性能を向上させる周波数選択性同相反射板を開発した。