スぺク卜ラルドメイン光干渉断層計を用いた初期緑内障患者 における視神経乳頭周囲網膜神経線維層厚のcircle解析と grid-wise解析

摘要

本研究はスぺクトラルドメィン光干渉断層計(OCT)を 用いた視神経乳頭周囲の網膜神経線維層厚(RNFLT)の 解析による緑内障診断について，従来行われている直径 3.4 mmの円周上のRNFLTをセクタ一ごとに解析する 方法に加え，直径2.8mmと4.0mmの円周に囲まれた ドーナツ状領域の平均RNFLTをセクタ一ごとに解析す る方法，そして5.0 mm四方の正方形の領域内（中心の 直径2.0mmの円内をのぞく）の細分化したグリッドご とに解析する方法について，セクタ一の角度ゃグリッド のサイズ，正常眼データベースと比較して異常と判定す るパーセンタイル基準も変化させて，初期緑内障（平均 mean deviation = -2.5 dB)の診断能力を検討した多施設 共同研究である.0.21mm四方のグリツド（図）を用い， 平均RNFLTが正常デー夕の下方2.5パ一センタイル値 未満の異常グリッドが5個連続して存在するときに緑内 障と診断する方法が，感度0.94，特異度0.96の最も高 い数値を示した，