1%クロルへキシジンエタノールのポリウレタン製カテーテルに与える影響についての実験的検討

摘要

目的：1%クロルへキシジンエタノールを用いて中心静脈カテーテル（CVC)揷入部の 皮膚消毒を行った場合の，ポリウレタン（PU)製カテーテルの強度に対する影響について実験的に検証する。方法：カテーテル揷入部モデルを作成し，2日に1回の頻度で1%クロルへキシジンェタノールを用いて消毒してドレツシングで被覆するという管理を30日間実施した。10%ポ ビドンョードを対照とした。CVC表面の性状，気密性，破断強度を検討した。結果：拡大視（50倍）観察では.損傷，亀裂等の異常は認めなかった。JIS規格の気密性 試験で異常は認めなかった。破断強度は無処理群および比較対照群と比較して低下してい なかつた。結論：今回の実験に用いた1%クロルへキシジンエタノールは，通常のCVC揷入部管理 における接触程度であれば，PU製カテーテルの強度に有意な影響は及ぼさないことが証明された。