OHIO Chamberにおけるスギ·ヒノキ科花粉連続曝露に対するべポタスチンべシル酸塩OD錠の効果

摘要

スギ花粉症は，わが国では罹患率が26.5% (全国平均)と報告されるなど，今や国民病と呼ばれ，春先の大きな社会問題となっている。さらに，スギ花粉症の患者はヒノキ科花粉に対しても重複して陽性を示す患者が多く ， 最近では「スギ·ヒノキ科花粉症」ともいわれており，実際，春先の鼻炎症状が長引いて花粉症患者のQOLに悪影響を及ぼしている。地域やその年によって異なるが，一般にスギ花粉の飛散が終息する3月下旬頃?4月上旬からヒノキ科花粉の飛散が始まり，4月下旬?5月上旬まで持続する。花粉曝露室は，厳格な環境下で花粉症症状を誘発させることが可能であり.花粉症に対する客観的な評価が行える施設として注目され， 多くの薬剤の薬効評価に用いられている。