形質細胞様樹状細胞をターゲッ卜とした自己免疫疾患治療の新たな治療戦略

摘要

全身性ェリテマ卜一デス(Systemic lupus erythematosus: SLE) をはじめとする幾つかの自己免疫疾患（関節リウマチ，強皮症，シェ一ダレン症候群，皮膚筋炎など） において，患者末梢血単核球を用いた解析で，IFN signature と呼ばれる，I型インターフェロン（IFN)によつて誘導される遺伝子群の発現が高く，ヒ卜自己免疫疾患の病態形成にI型IFNの関与が強く示唆されている。特にIFN signature発現が病勢と相関することから,SLEにおいてその関与が強いと考えられている。実際にSLEでは，血清IFNひレベルの上昇が数多く報告され9 皮膚病変やリンパ球減少，低補体価血症などの疾患活動性と相関することも示されている。