小児気管支喘息の疫学

摘要

小児における疫学調査は，学校を対象として行われることが多いが，集団としての偏り（セクションバイアス）の少ないことがその利点である．ほぼすべての小児が地域の学校に通学するため，対象としての均一性が高い．また，発症後間もないため，影響因子が複雑に関わっていないなどの長所がある．しかし，調査用紙の記入者が家族であり，さらに，調査対象となる学校またはクラスの特性が結果に反映される場合がある点は要注意である．