神経疾患における光トポグラフィー（NIRS）機能画像

摘要

非侵襲神経機能画像診断法は，健常人の生理学的な研究を目的に行われることが多い。 代表格であるfMRIやMEGは頭部の固定を必要とするために協力の得にくい神経疾患の症例では適応に困難な場合がある。光トポグラフィー（以下，光トポ）は，近赤外線を用いたnear－infrared spectroscopy （NIRS）ともいわれる方法であるが，計測中の姿勢?行動の制約が非常に少ないために，このような症例や症状の最中でも計測が可能である。 この点をうまく使用すると，従来は不可能であったさまざまな症状の機能画像診断が可能となってきた。 この中でも，最も顕著な例として，てhかh発作中の計測があげられよう。 本稿ではわれわれの経験をもとにてhかh発作中の光トポ計測の実際とこれによる焦点診断の可能性を検討する。