乳癌術後患側上肢に生じタMondor病の1例

摘要

3力月前に当院にて検診マンモグラフィを実施し，右乳腺C領域に区域性に分布する微小円形および線状の石灰化を認めた。乳腺疾患専門施設へ紹介受診となり，精査の結果乳癌と診断され，1 力月後に右乳房切除術および右腋窩リンパ節郭清術が施行された。手術直後より右上腕に有痛性の索状構造物が出現し，右上腕の伸展障害も認めたため， 術後1力月に精査目的で当院へ再受診した。当院再受診時，右上腕の腋窩付近から肘関節にかけて上腕二頭筋尺骨側に沿うように一部節状を呈する腱様構造物を触知した。