太陽光発電設備の構造強度に関する国内法令変化と「太陽電池アレイ用支持物設計標準（JIS C8955：2011）」の改正の動向

摘要

筆者はオブザーバとしてJIS C8955の改正案の審議に加わった経緯があることから，JEMAの許可を得て，本稿でこの規格の改正案を紹介する．ただし，その前にこれと直接あるいは間接に関係している建築基準法（建基法）および電気事業法（電事法）におけるPVSの構造安全の取扱いについての必要最小限の事項を概説しておく．なお，PVSの風荷重の問題については，吉富政宣氏が本誌に寄稿した連載講座の論文「太陽光発電システムの耐風設計およびその基規準未整備の現状」（Vol.40，No.1，pp55-74，2014年）や，植松康氏の本誌特集論文「地上設置型太陽光発電システムの設計用風荷重」（Vol.40，No.6，pp.29-37，2014年）に詳しい．本稿の読者には，これらも併せて再読することを勧める．