水ジェット誘導レーザーのレヴュー

摘要

水ジェットと空気の界面での全反射を利用して光を誘導する現象は古くから知られている．1841年にJean-Daniel Colladonがジュネーブで太陽光を用いて実演し（図1），その後John Tyndallが同様の実験を行い今日の光伝送ファイバーにつながっている．一方、1960年代のレーザーの発明に伴い，収束したレーザー光を水ジェットで誘導し応用しようという考え方が医療用を中心として出てきたのは自然なことであった．ただしこれらの試みは，アイデアのみで実際の実験を行っていないもの、あるいは実験室レベルのもので、量産工業製品生産に使用できるようなプロセスとしての安定性はなかった．ここでは，ディスク状液体供給空間を採用することにより安定した水ジェット誘導レーザーを可能としたLaser MicroJet，LMJについて述べる．