東部瀬戸内海に流入する河川栄養塩濃度の時系列解析と負荷量変化の評価

摘要

瀬戸内海に対する陸域からの栄養塩負荷は，河川や沿岸域 に直接放流される各種の事業場排水などから供給され.河 川からの流入負荷量の占める割合は大きい.そのため.海 域における栄養塩濃度の長期変化を評価する場合，流入河 川の栄養塩濃度や形態および負荷量の変化を把握する必要 がある.そこで，東部瀬戸内海のうち大阪湾，播磨灘，備 讃瀬戸に流入する大阪府，兵庫県.岡山県，および香川県の一級河川の9河川と二級河川の55河川の計64河川につ いて，公共用水域の水質測定計画（常時監視）（大阪府， http://www.epcc.prei.osaka.jp/center etc/water/data base/, 2015 年4月30日；兵庫県，1974~2014年度；岡山県，1974~ 2014 ；香川県，1987-2014)に基づいて窒素リンが測定 されているできるだけ流末に近い調査地点を対象に，1970 年代後半以降から最近までの約40年間の窒素,リンの形 態別濃度データを取りまとめた.