乳牛の妊娠末期における採食量，採食行動および消化管内容物滞留時間

摘要

妊娠末期の乳牛における採食量と採食行動の関係を明らかにするため，分娩前37－31日（－5週），23－17日（－3週）および9－3日（－1週）の自由採食量，採食行動および消化管滞留時間を測定した．ホルスタイン種乳牛10頭を2群に分け，分娩予定日の45日前から分娩日までイネ科牧草サイレージ（GS）主体飼料（GS区）あるいはGS区のGSの25％をトウモロコシサイL／－ジに代替した飼料（CS区）を自由採食させた．いずれの項巨＝こおいても給与飼料による差はなかった。 自由採食量は分娩3日前まではほぼ一定で推移した（13．4kgDM／日）．採食期（ミール）回数は－1週で最も多く（P＜0．05），この時ミールサイズは小さくなる傾向であった（P＜0．1）．また，1ミールあたりの平均継続時問は，－1週が－5週より短かった（P＜0．05）．1日の反窮時間，反窮期数および継続時問は分娩前時期による影響はなかった．第一胃および全消化管内滞留時間は，－1週が－5週に比べ短かった（P＜0．05）。