岡山県の農業と土壌肥料－岡山県の特徴的な土壌－

摘要

岡山県は概ね正方形の形をしており，県北部ほ中国山地と盆地，中部は吉備高原などの丘陵地，南部には平野が広がる．瀬戸内海気候帯に位置し，温暖で年間を通じて晴れの日が多い県である．県北部には黒ボク土，県中央部の東西に広がる吉備高原には比較的粘質な黄色土および褐色森林土，そして県南部には花崗岩を母材とする中粗粒質な土壌が分布する．また，県北西部には石灰岩台地と，それに由来する暗赤色土壌が分布し，県南西部には，畑地利用を目的として干拓された笠岡湾干拓地がある．一方，岡山県には縦に3本の大河川が流れており，その流域には灰色低地土，褐色低地土およびグライ台地土等が分布し，いずれの河川も下流域の河口付近には三角州や干潟が発達し，これらの低地は古くから干拓事業が盛hである．このような地形、気象条件の中で，水稲が35，100ha（全国18位），二条大麦が2，390ha（全国4位），ブドウおよびモモが各々1，201ha，740haで共に全国5位，レンコンおよびカボチャが各々130ha，227haで全国7位の作付け面積がある．また，黒大豆の栽培面積は1，850haで全国1位を誇る．