福井県内のマダニにおける重症熱性血小板減少症候群（SFTS)ウィルス遺伝子の検索

摘要

わが国初の重症熱性血小板減少症候群（SFTS)の患 者が2013年1月に確認された後，南西日本から患者報 告が続いた.SFTSの原因ウィルスは2011年に中国で， フタトゲチマダニ （HI)などが媒介するSFTSウィルス (SFTSV)と特定されていたが，国内のマダニにおける SFTSV保有調査は実施されていなかった.福井県内の マダニ保有病原体調査は，従来，ライム病及び本県で確認された紅斑熱群リケッチア症などの媒介種調査が中-高山帯で行われたのみであつたが，今回.HIなどが生 息する低山帯を中心にマダニ分布相を調べSFTSV遺伝 子の検出を試みた.