印旛沼流域における谷津田での循環潅漑と水環境保全

摘要

千葉県北総鹿島川支流大流川筋の谷津田での循環潅漑と還元水の水質について検討した。 大流川の水源構成としては自噴水，ねだれ，2カ所の支流谷地河川の流出水，暗渠排水などがあった。 これらの流出水を揚水機で循環潅漑を行っていた。 水質については，特に自噴水とねだれ，上流支流谷地河川水が10－30mg/eと高いT－N濃度を示した。大洗川を下流する間の水質は下流に行くほど低下する傾向がみられた。 一方，各測点における比負荷の期別変動をみると，非潅漑期の方が大きくなる傾向が得られた。 谷津田での循環潅漑と水田還元水の存在によって，富栄養化成分の濃度および負荷量が減少していることが確認された。