そうか病抵抗性“強”の生食用ばれいしょ新品種「北育7号」

摘要

「男爵薯」は、良食味であること、早生で生育期間が短く栽培が容易であることから、生食用ばれいしょの作付けの約60％と大きなシエアーを占めている。 しかし、そうか病やジャガイモシストセンチユウ等の重要病害虫に抵抗性を持たないこと、業務用としては目が深く、煮崩れしやすいこと等の欠点がある。そのため重要病害虫に抵抗性を持ち、生食用の幅広い用途で使いやすい品種が必要である。 重要病害のうち、そうか病は、塊茎の表面にかさぶた状の病斑が発生し、外観品質が著しく低下する土壌病害で、生食用で特に問題となる。 効果のある薬剤が少なく輪作による汚染低減効果も低いため、防除には抵抗性品種の作付けが最も効果的である。これまでそうか病抵抗性品種として「スタークイーン」「、ユキラシャ」の2品種が育成されたが、「スタークイーン」はそうか病抵抗性が不十分であり、「ーユキラシャ」ほ最重要病害虫であるジャガイモシストセンチーユウ抵抗性を持たない等の欠点を抱えていた。 このため、そうか病、ジャガイモシストセンチユウともに安定した抵抗性を持つ品種が望まれていた。