今，どのような施策を展開すれば中山間地域は活性化するか－中山闇市町村の実態と活性化戦略（24）最終回－

摘要

特定農山村法地域や農業地域類型でいう中山間地域は，山林と傾斜地に点在する農地が，市町村の総面積に占める割合で定義されている。 この地域は，わが国の国土面積の69％，市町村数では55％に当たるが，総人口では15％を占めるに過ぎない。 中山間地域の一般的なイメージは，「へhぴ」に代表され，奥地，交通が不便，生活水準が低い等があげられよう。また，食べ物については，山菜やキノコ，そば，こhにゃく，川魚，野獣等による郷土料理が数多く存在し，これらを求めて地域を訪れる人々も多いが，一般的には粗食で噂好物的であると思われている。 このため，当地域での民宿利用等は，温泉やスキー，山登り，避暑等の目的をもつ人々には好まれているものの，年間にわずかしか宿泊旅行のチャンスがない主婦や子供等には，日常の生活や食事，娯楽水準を下回る施設は料金が安くとも好まれない。 したがって，グリーンツーリズムによる活性化が推進されているが，食事に工夫を凝らすことや宿泊施設の近代化，滞在期間における日程の充実化を図らなければ，わが国では長期滞在や再来率を高めることは困難であろう。