未来型軽労化農業技術確立のための基盤技術〔4〕--作物群落における経時的葉色センシング技術

摘要

農作業の軽労化には機械化，自動化，作業の効率化による時間短縮が求められ，圃場の情報の収集，蓄積が必要性を増してきている．また，葉色は作物の状態を評価するうえで有効な指標であり作物の栄養状態，病害の状況，生育ステージの判断などに利用できる．とくに水稲では携帯型のSPAD葉緑素計による葉色調査を元にした施肥設計，虫害予察等の研究などが数多く行われている．ここでいう葉色とは葉緑素濃度の変化に対応した色の変化で作物の窒素栄養状態と関係の深い値である．そして，この葉色は，葉緑素が青色と赤色に相当する波長の光を吸収することを利用し，光学的なリモートセンシング手法を用いて簡易で非破壊的に測定することができる．