上野孝範職員の学位論文の紹介周産期雌馬における致死的な 子宮広間膜血腫に関する病理学的研究

摘要

競走馬総合研究所臨床医学研究室の上野孝範職員に、北海道大学より博士 （獣医学）の学位が授与 されたので、お知らせします。 上野職員は、臨床医学研究室での勤務の傍ら、平成18年に北海道大学大学院獣医学研究科に入学し ました。比較病理学教室の梅村孝司教授の下で研究手法を学びながら、彼が研究テーマとして選hだ のは、繁殖雌馬に多発し、致命的な転帰をとることもある、子宮広間膜血腫に関するものでした。生 産地に出向いて材料を採取、それを持ち帰って標本を作製して観察するという地道な作業を繰り返し、 31症例の所見から発症部位と組織学的変化、さらに発症機序に関する考察を学位論文にまとめた結果、 審査に合格し、平成22年3月25日付で学位が与えられたものです。以下に、上野職員の学位論文「周産期雌馬における致死的な子宮広間膜血腫に関する病理学的研究」 の概要を紹介します。