管内3酪農場における哺乳子牛の Cryptosporidium pan/i/m浸潤状況調査

摘要

管内の3酪農場において哺乳子牛のCryptosporidium parvum (Cp)浸潤状況調査を行つた。その結果，3酪農場間でCp陽性率に違いがみられ，Cp陽性率の高い酪農場において他の酪農場と比較して下痢便の判定基準である便スコアが高い（より重度な下痢）傾向がみられた。その結果を得て，3酪農場の中で最もCp陽性率の高かった酪農場において1週間隔で計3回の追跡調査を行った。追跡調査の結果，Cpは20-30日齢で自然に排ォーシストが消失することが示唆された。またCp陽性率の減少とともに便性状の改善がみられた。これらのことから，1-3週齢での子牛下痢症が多発する酪農場では，子牛の損耗を防ぐ上でCp浸潤状況調査が必要であると考えられた。