受精卵移植における移植技術の再確認～最高の移植技術で農家の収益性を向上させる～

摘要

近年、わが国における受精卵移植の受胎率はここ数年横這いであり、人工授精の受胎率においては低下傾向にあります。 更に、牛乳消費の減少に伴う牛乳の減産型生産調整、乳代の低下、飼料の供給構造の変化（穀物のエタノール燃料）に伴う飼料価格高騰など、畜産をとりまく環境は非常に厳しく、農家の収益性は下降の一途を辿っています。 このような背景の中、農家の収益性の向上対策として、乳用牛に付加価値ある副生産物として黒毛和種の受精卵を移植する農家がここ数年急増しています。