肉用鶏飼育中の陰圧横断換気方式無窓平床鶏舎での塩化ジデシル　ジメチルアンモニウム製剤噴霧による空中浮遊細菌の低減効果

摘要

肉用鶏飼育中の陰圧横断換気方式無窓平床鶏舎内での空中浮遊細菌濃度および空中浮遊粉塵濃度に及ぼす塩化ジデシルジメチルアンモニウム（DDAC）噴霧効果について，条件の異なる2種類の鶏舎で検討した。　陰圧横断換気方式による無窓平床鶏舎（容積50m3，換気量1，080m3／h，銘柄肉用鶏120羽飼育）で，DDAClO％製剤500倍希釈液を，9～15時の6時間に60分周期で1分間に220ml（時間換気量1m3あたり0．2mZ）噴霧することで，空中浮遊細菌濃度を60％程度に低減した。陰圧横断換気方式商用無窓平床鶏舎（容積1，358m3，換気量202，500m3／h，プロイラp鶏8，811羽飼育）では，DDAClO％製剤500倍希釈液を，9時～16時30分の7．5時間に30分周期で4分間に20J（時間換気量1m3あたり0．2mJ）噴霧することで，噴霧期間中の空中浮遊細菌濃度を60％程度に低減した。以上のことから，陰圧横断換気方式無窓平床鶏舎では，DDAClO％製剤500倍希釈液を，時間換気量1m3あたり0．2ml噴霧することで，噴霧期間中の空中浮遊細菌濃度を60％程度に低減することが明らかとなった。