柑橘施設栽培

摘要

後期加温園でも早いハウスでは収穫が始まるが、収穫に当たっては果実の呼吸量の少ない午前中に採収する。また、果実は丁寧に扱い、落果等の衝撃をなるべく与えないようにする。収穫完了が八月下旬以降になるハウスでは、収穫後の潅水は樹勢を回復する程度の少量とし、秋枝の発生を抑える。 また、この時期の高温は人間にとっても樹体の成熟、着色にとってもマイナス要因となる。果皮の着色は、重里によれば昼温二五°C、夜温一五°Cの条件下で進む傾向である（図1）が、しかし、この時期は昼温三〇°C以上、夜温二五°C近くになるため、果皮の着色速度が著しく鈍化する。